多様化する働き方のいま
厚生労働省が公表した「令和6年 就業形態の多様化に関する総合実態調査」では、企業も働く人も、いろいろな働き方を選ぶ時代になっていることが分かる調査結果となりました。
この調査は、令和6年10月1日現在の状況について、全国の1万7千事業所と約2万3千人を対象として、就業形態に関して労使双方の意識面も含めて把握することを目的に実施されました。
正社員以外の働き方(パート、契約社員、嘱託社員など)が「増えた」と答えた企業が15.7%、一方、「減った」と答えた企業も16.7%あり、この点に関しては、会社によって方向性が分かれています。
増えた働き方の中では、「パートタイム労働者」が66.2%と最も多く、次いで「嘱託社員(再雇用者)」が22.4%でした。
企業が非正社員を活用する理由として最も多いのは「正社員を確保できないため」が41.0%、他には「仕事の繁忙に合わせたい」、「高年齢者を再雇用するため」等があがっています。この辺はおよそ想定内の調査結果回答だと思います。
働く人の側が非正社員を選ぶ理由は「自分の都合の良い時間に働けるから」が40.1%で多く、前回の令和元年調査と比較しても増えています。生活との両立や、経験を生かした働き方を重視する傾向が強まっているようです。
職場満足度では、正社員は「雇用の安定性」への満足度が最も高く、非正社員は「仕事の内容ややりがい」に満足しているという結果でした。つまり、正社員は安定、非正社員は充実を求めるという違いが見られます。
私生活とのバランスを取りながら、仕事内容にやりがいを感じて取り組んでくれている非正社員を、自社の安定的な人材として定着してもらえたら、どれだけ組織が活性化し、生産性やサービスの質が向上することでしょうか。
👉「求人に応募がない。」、時々企業採用担当者から聞かれる言葉です。
👉その求人内容は何か見直しをされて、出していますか。
👉また、採用された非正社員の人材育成、ステップアップに関して、
何か企業側としてアクションを起こしていますか。
今回の調査結果からも、「多様な働き方を整備し、多様な働き方の人材をどう活かしていくか。」について、企業側に求められており、そういった求人を出していけるかが大切になっているということが言えそうです。
「うちの働き方、これでいいのかな?」、そんな時はぜひ一度ご相談ください。働き方改革やパート・アルバイトの方のキャリアアップ支援に関するご相談も、当事務所がサポートいたします。


